永遠のPL学園 甲子園強豪校が消えた背景とは?

 PL学園といえば、桑田、清原のKKコンビに最近では前田健太を輩出した高校野球の名門校です。その野球部が一昨年夏に60年以上の歴史の幕を閉じました。

 かつて甲子園球場のアルプススタンドをPLの人文字で飾った強豪校は、2016年の地方大会で一度も校歌を歌うことなく最後の試合を終えたのです。

 最後の試合を戦った野球部員は12名。1987年に甲子園春夏連覇を果たし最強を誇った野球部がラストゲームを迎えることになった背後には何があるのか?

 

 

 

 PL教団という宗教団体と野球部との関係。カリスマ的存在だった教祖の死去。そして野球部内で繰り返される暴力事件・・・。

様々な問題が絡み合って、崩壊の道へと進んでいくようすに高校野球ファンならずとも「なんとかできなかったのか?」という口惜しさが湧いてきます。

 

 第23回ノンフィクション大賞受賞作。やっぱりノンフィクションはおもしろい!と思わせる1冊でした。